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■フリーになりたての頃に中塚大輔さんの薫陶をうけたことはその後の僕の広告にたいする姿勢を決定的にしたとおもいます。飽くなきエネルギーで究極の広告とは何か、ということを考え続けられていた中塚さんと広告制作の濃密な時間を共有することで学んだことはほかには変えがたい貴重な体験でした。
赤いティシュペーパーをティッシュボックスからとりだしたかたちが気に入るかたちになるまで徹夜でスタジオにこもったり、新製品のメークアップペンシルをわたされて「このペンシルを都市の光景にみたててとってこい」といわれて何日も自宅にこもって悪戦苦闘、最初に中塚さんのところにできましたと持っていった写 真は即却下、泣く泣くさらに自宅にこもってやっとOKをもらったり、パリでも北京でも現地に行ってからでももっと何か凄いものがとれるんじゃないか、と寝ても覚めてもいい広告をつくることしか考えていないような人なのです。
ウールマークや松下電器、林原グループなどのすばらしい広告作品が「中塚大輔・広告の魂」という1冊の本に結晶しています。フォトグラファーも篠山紀信、十文字美信、坂田栄一郎、石川賢治、小暮徹、中村彰三、フランソワーズ・ジレなどのそうそうたるメンバー。このそうそうたるメンバーの末席に名前を連ねられたことは本当にラッキーとしかいいようがありません。